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概要

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ZART STYLE MONTHLY (C)All Rigts.ZARTスタイルマンスリー電子版2014年7月号ZART スタイルマンスリー電子版 ZART STYLE MONTHLY (C)ALLRights。④DEC.2016MONTHLY電子フリーマガジン実際にその中途半端のまま提出した宿題が、先生に指摘されることはほとんどなかったし、考えていた言い訳を使う時は一度も訪れなかった。たまに、足りない分を指摘されたことがあったが、後々遅れて提出しすれば何も問題はなかった、成績は下げられていたのだろうけど。要は、私は言い訳をする人間だ、ということだ。クリフォード・ブラウンのトランペットには、言い訳がない。もう、微塵も、ない。すべての音がタンギングされ、コントロールされ、それでいてとてもエモーショナルで、生命力に満ち溢れている。太陽のように輝き、地球をも包み込むような愛に満ち溢れている。優しくて、穏やかで、自分に厳しい。すべてが、あるべき姿だ。オール5の音、絶賛に値する音、それがブラウニーだ。こういう音を私は直視できない。聴いているうちに、自分が恥ずかしくなるからだ。マックス・ローチの正確無比なドラミングが加わると、威力が倍増する。妥協なく非の打ち所がないバンド、ジャズ史上、もっとも尊敬されるバントはブラウン、ローチであると言ってはばからないが、自分のダメさ、愚かさをより深く思い知るだけなので、針を落とす事は無い。マイルスとケニー・ドーハムを聴いて自分を慰める。そうだよなあ、わかるわかる、と。彼らには悪いが、深ーい部分で自分や、人間全体のダメさ加減を認めてくれているようで、そのサウンドは、すっ、と私の体の中を通り抜ける。怠け者で言い訳がましく、多くの希望より、より多くの絶望を抱えた私のような人間には、世間に背中を向けたマイルスやドーハムのサウンドが楽だ。そう、楽なんだ、安直だね。そしてぎんぎんのバップ・サウンドにくたびれた夜は、エバンスと、モニカ・ゼッタールンドのDUOでも聴きながら、身も心も休めたい。とびきり甘い一時が、やはり必要だ、でないと、生きていけない、私はお調子もので、どこまでも甘えん坊だから。