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概要

chiisanamachi

105端である。●伊藤→塩見→ 丁野→寺崎→甘楽平成13年(2001)の初秋、伊藤さんから電話がかかってきた。話をするのはその年の8月、蒲原で行われた東海道四〇〇年祭のイベント以来だった。11月8日に第4回全国近代化遺産活用連絡協議会・シンポジウム※3が行われるということだった。できるだけ多くの人の参加を呼びかけてほしい、という話かと思った。が、そうではなかった。シンポジウムのパネリストを依頼されているが、その日は熊本での仕事が入っており、どうしてもそちらに出かけなければならないので、代わりにやってほしい、ということだった。びっくりした。伊藤さんの代役が務まるか不安だった。しかし伊藤さんからの要請ならしかたがない、引き受けることにした。シンポジウム当日、旧知の人や初めての人など新たな出会いがあることを期待して、 ドキドキしていた。そして同じパネリストだった丁野朗さん※4に出会った。丁野さんとウマが合い、シンポジウムが始まる前からおしゃべりが弾んだ。話題が火の見櫓になり、ますます興奮してきた。静岡県内の火の見櫓の悉皆調査をはじめて1年余りの頃で、県内に1000を超えるほどの火の見櫓がありそうだとワクワクしていた時だったので、あれやこれやのことを―気にまくし立てた。そこで丁野さんが言うことには、私と同じように火の見櫓のことを話し出すと止※3 平成13年(2001)11月8日(木)、ホテルアソシアに全国から約100名の参加者が集い開催された。私は「近代化遺産を活用したまちづくりのプロセス」と題し、旧五十嵐歯科医院(蒲原町)、旧加藤家(金谷町)、旧二俣町庁舎(天竜市)の活用の取り組みのプロセスを紹介しながら、意見交換に参加した。※4 丁野朗(ちょうの・あきら)さんは、当時動自由時間デザイン協会・研究主幹。現在、い社会経済生産性本部・余暇創研・研究主幹。余暇活動、産業観光、近代化遺産の活用などで全国を奔走する。