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概要

chiisanamachi

118く、テレビ番組の舞台が観光ブ-ムの火付け役となるハシリであったということもできる。それから40年近くが過ぎた今、愛媛県の西南部、大洲・内子・宇和を中心に2004年4月29日から10月31日まで“えひめ町並博”が開催されている。東海地方では現在(2004年)開催中の“浜名湖花博”、来年開催の“愛知万博”と博覧会続きだが、この“えひめ町並博”(以下、町並博)は、一つの囲われたエリアで開催する博覧会とは異なり、パビリオンを作らず地域全体を対象に、豊かな自然や恵まれた歴史的資産を全国に紹介し、地域の人たちといっしょに楽しみながらお客様を迎えようとする、日本で初めての『まちづくり型観光博覧会』なのである。町並博実行委員会の会長である加戸守行愛媛県知事※2は、この博覧会で伝えたいのは「南予の風情、あたたかい人情、そしてあふれる旅情」であると述べている。●南予ってなんよ?愛媛県は静岡県の3/4ほどの面積だが、東西に長く静岡と同じように県域を3つに分けてとらえている。昔、「伊予の国」であったから、瀬戸内海に面する東側を東予(とうよ)、松山市を中心とする中央部を中予(ちゅうよ)、そして宇和海に囲まれた西南部を南予(なんよ)と呼んできた。この南予地域で町並博は開催されている。○なぜ県全体でなく、南予だけが対象なのか※2 加戸守行(かと・もりゆき)愛媛県知事は、昭和9年(1934)愛媛県生まれ、東大卒、文部省・文化庁等を経て平成4年日本芸術文化振興会理事長、7年日本音楽著作権協会理事長、11年1月愛媛県知事。現在2期目。「えひめ町並博」のもう一つの事業背景として、県知事が八幡浜市(南予)の出身ということや文化庁出身だということも無縁ではないといわれている。