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概要

chiisanamachi

119○なぜ地域全体を会場とする博覧会なのかこの2つの疑問を解くためには、まず「観光」のことから理解しなければならない。観光は21世紀の基幹産業であると目されている。これは地方だけでなく、国の重要施策として位置づけられている。平成15年4月に観光立国懇談会が報告書をまとめ、7月には「観光立国行動計画」※3が公表された。●愛媛県の観光戦略愛媛県においても平成12年6月に「愛媛県観光戦略会議」を設置し、瀬戸内3橋時代に対応した総合的な観光振興施策を推進することを掲げた。観光振興は愛媛県の知名度アップや産業経済の振興、雇用の創出、若者の定住などに大きな効果があると考えられた。戦略会議は副知事を会長とする行政の内部組織だが、学識経験者、観光業界及び公募者等で構成する「えひめ観光推進プラザ」を平成12年7月に設置し、出された意見・提言を戦略会議にフィ-ドバックして練り上げ、施策の実現化を図ろうとした。平成12年6月と11月の戦略会議において、方向性が打ち出された。事務局は東予・中予・南予それぞれのイベント案を提示し、南予については「高知県と連携した足摺・宇和海地区でのイベント」であった。※3 「観光立国懇談会」は平成15年1月14日、小泉総理が開催を決め、4月まで4回の会合が開かれた。メンバ-は木村尚三郎東大名誉教授を座長に、高階秀爾、マリ・クリスティ-ヌ、山本寛斎の各氏など11名で構成された。報告書は「住んでよし、訪れてよしの国づくり」という副題が付けられ、まず改めて観光の意義を問い直している。観光の原点は、ただ単に名所や風景などの「光を見る」ことだけでなく、地域に住む人々がその地に住むことに誇りをもち幸せを感じられることによって、その地域が「光を示す」ことにあるとしている。