ブックタイトルchiisanamachi

概要

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134れているが、この古地図を手に持って古地図通りに歩けるほど成立基盤はまったく変わっていない。そして計画されたまちであることを、古地図が物語っている。●碁盤の目と水路御所まちの街路形態は碁盤の目であり、背割水路が絵図に描かれている。碁盤の目は、最初からそこに建つ住宅の規模･形態が構想されて、ブロックの大きさが決められたといえる。背割水路には水が流れるわけであるから、上から下にうまく流れるように位置を決めなければならず、地形との関係が最初から考慮されていなければならない。これらのことは、街区･街路･水路・建築物が一体に、かつ同時に意図して計画されたことを示しているといえる。●豪壮な町家の維持･保全昔から京の着倒れ、大阪の食い倒れ、奈良の普請倒れと言われてきた。御所まちには京町家と違って間口の広い大豪邸が多い。しかも100年、200年前に建てられた重厚な民家が現在も生き続けている※5。伝統のある家をもつことを誇りに感じ、自らの資金でていねいに維持･保全しているところが重要なことである。「こんだけいい町家があるのを、みんなに見てもらえへんやろか」ということで、毎年11月に行われ