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概要

chiisanamachi

135てきた霜月祭(そうげつさい)に、4年前、20軒近い町家を公開する行事が企画された。「御所の人はみんな保守的やし、田舎の町やから頼みにいっても断られるんとちゃうか」という予想がはずれ、みんな快諾、家によっては奥まであがってもらって案内する所有者もいた。「こんなんあるって知らんかったがな~」というえらい反響があり、以後毎年行われ、祭のメイン行事化しつつある。このような御所の町家をまちの誇りにしていこうとする活動が展開されている※6が、現在直面して※6 NPO法人「ごせまちネットワ-ク・創」2003年9月設立・認証。会員数28名(男性22、女性6)、代表者:角南長弘。活動の目的:「ごせまち」を御所市の中心市街地と捉え、このまちのコミュニティ-をしっかりと構築し、行政等の関係諸機関と連携しながら、住民自らの責任においてまちを育て、『故郷の誇りとおもてなしの心が息づくまち』の創造に寄与すること。<コラム> 御所まちの大豪邸 ※5 築後100年200年以上の民家が点在する。例をあげれば、・赤塚家(神宮町) 元文5年(1740)の洪水「御所流れ」の後に建設。今では「レトロなタバコ屋さん」として親しまれ、休日にはそのたたずまいを写真やスケッチにされる人たちが多く、名物スポットになっている。〈築264年〉・中井家(中町) 寛政4年(1792)に建てられ、数回の改装が繰り返された。文化文政頃から明治までの御所まち古地図、1700年代の高札等、珍しいものが多数現存している。〈築212年〉・吉村家(中本町) 文政13年(1830)の棟札写しが残っている。道路の角に立ち、表は北面しているが、棟が南北にかかっているので、妻入りとなっている。〈築174年〉・岸本家(西町) 安政4年(1857)建築。三層入母屋・いぶし瓦葺きの屋根がたいへん美しい。その昔、大阪・堺・五條・吉野を結ぶ中継地点として、運送業が営まれた。〈築147年〉これらの民家は、これまで詳細な調査がなく、文化財指定もされずに現在に至っている。2004年9月24日から3日にわたって、奈良女子大学上野邦一教授、学生らがNPO法人「ごせまちネットワ-ク・創」と連携し、民家・町並み調査を実施した。上野教授は、御所まちの魅力について「意識的に残されてきたわけではないのに、集中的に町家などが残っている。他と違って御所まちには歴史の蓄積がある」と語っている。