ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

chiisanamachi

156●灘、伏見と並ぶ銘酒の産地近世における西条は山陽道の重要な宿場町「四日市宿」※1であった。山陽道の道筋が四日市を経由するようになるのは、天正年間の1590年ころであるといわれる。街道に人が行き交い物資が流れ集散地となっていくと、酒造りはごく自然に生まれてくるものである。西条盆地は、酒造期の平均気温が4~5℃と低く昼夜の気温の差が大きく、澄みきった大気と清浄な環境が日本酒の発酵・熟成・貯蔵に最適の※1 山陽道は律令時代から五畿七道の一つで、都と太宰府を結ぶ重要な交通路であった。四日市は江戸時代の宿駅で、戦国時代からその名が現われる。4の日に市を開いたことによる。御茶屋と呼ばれた本陣は街道には面せず北に離れてあり、東西34間・南北27間の918坪で街道の中でも有数の規模を誇っていた。西条町は1974(昭和49)年、志和・八本松・高屋の3町と合併し、東広島市となった。現在人口17.5万人。四日市宿の御茶屋(本陣)跡。浅野藩の直轄で管理されていた。御門だけが復元されている。右に見える洋館は賀茂鶴酒造の事務所。