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概要

chiisanamachi

184●どのようにまちを更新するか岩出山は城下町であるが、中山越出羽道※4の宿駅でもあった。街道は城下に入る手前から2度折れて町人町を通り、城下を出る際にまた2度折れて北上する。宿場町であり城下町の町人町でもあった現在の本通りは、街路拡幅されている。本通りは北から荒町・本町・仲町・下町と続き、南辺で折れて柳町となる。下町・柳町は未整備のままで、通りの景観が昔はこうだったのだろうと想像することができる。まちが更新していくことは避けられない。重要なことは、その時どのように更新するかということである。歴史的な積み重ねをいかに継承していくかが、まちの個性を顕在化していくことにつながっていく。拡幅された本通り。電線のない明るい街路ではあるが、どこにでもあるまちの景観を呈することとなった。※4 仙台から奥州街道・吉岡宿で分岐し、中新田・岩出山・鳴子を経て中山峠を越えて出羽(山形県)に至る街道。松尾芭蕉は1689(元禄2)年5月江戸深川から奥の細道の旅に出発し、7月1日岩出山に泊まり、この街道を通って出羽に入った。