ブックタイトルchiisanamachi

概要

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201しかも遠くからでもよく目立つ搭屋を配し、「井桁や」の呉服が高級な嫁入り仕立てのブランド品であった象徴として、かつ西尾の繁栄を示す顔として存在していたことである。さらにもう一つ、日本最初の屋上緑化がなされた建築※3なのである。屋上全面を庭園とした建築が昭和の初めにすでにあったのである。●保存運動に“行政の壁”にもかかわらず、旧井桁屋は壊されてしまった。横町から幸町、そして中央通りに名を変えた街路は県道であり、拡幅工事※4が行われようとして※3 井桁屋百貨店は大正14年9月竣工し営業をはじめたが、その翌年(大正15年=昭和元年)から昭和2年までの間に後付で屋上庭園を造ったと推定されている。はじめから緑化用の構造にはなっていなかったようだ。そのため屋上庭園の樹木の根が屋上スラブに食い込んでおり、雨漏りの原因となっている部分があった。「旧井桁屋を考える会」設立会議(2001.4)屋上庭園で開かれた。※4 10mから16mに拡幅する計画線に旧井桁屋は約1.5mかかっていた。その部分は壊さずとも公共歩廊として活用できるとする案の提示もなされていた。