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概要

chiisanamachi

217かけとなったのは、平成3年の台風17、19号によって伝統的な町家が大きな被害を受けたことだった。平成5年「八女・本町筋を愛する会」、平成6年「八女ふるさと塾」、平成7年「八女福島伝統的町並み協定運営委員会」が相次いで発足し、町並みへの市民の関心が高まっていった。現在、町並み・まちづくりを推進する活動団体は10を数え、市民・行政・商店街・専門家等の連携・協力関係がうまく機能し、まちづくり活動が継続されている。市民が主体的に実践する活動に、行政が応え支援するしくみができていることが八女福島の強みである。平成7年「街なみ環境整備事業」、平成8年「伝統的建造物群保存対策調査」、平成11年市商工観光課に「特徴あるまちづくり係」設置、平成13年「八女市文化的景観条例」制定となり、住民と行政が一致協力して町並みを八女福島のイメ-ジブランドに高めていく努力が続けられた。※3●「美しい日本の私」めざす女性職員そんな中で高口愛さん※4は市の職員として、また八女ふるさと塾、NPO法人八女町家再生応援団の一員としても、精力的に活動するひとりである。※4 高口愛(コウグチ・アイ)さんは平成8年3月九州芸術工科大学卒業、同大学大学院博士後期課程在籍時の平成14年4月に八女市役所に入った。町並み保存やまちづくりに関わる仕事に就きたい思いがあり、自治体職員が一番どっぷり関われそうだと思っていたという。平成12全国町並みゼミ日南大会の“夜なべ談義”のときに、八女市の北島力さんから職員募集の話しを聞いて、その場で立候補したという。※3 伝建地区の中央を南北に横切る都市計画街路があり、幅員9mから22~25mに拡幅する計画があった。町並みを分断することから、都市計画マスタ-プランにおいて早い時期に見直すとして位置づけることで解決し、保存地区の都市計画決定をした。