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概要

chiisanamachi

40は多くの課題がある。建築は本来の機能のまま維持されていくことが理想であるが、それが困難になった場合、次善の策として建築をその場所で存続させていくために機能転換を図っていくことは、悪いことではない。歴史的な価値が認められた場合、機能を、人が住む民家から人が住まない資料館に転換することは、悪いことではない。●真に守るべきもの社会経済や産業構造の変化によって、生活の場所が変わっていくことは避けられない事実である。生活の基盤となる住宅も、内外の力によって変容を余儀なくされることは避けて通れないことであろう。歴史的価値のある建築は、規模が大きければ大きいほど、それらの変化に対応していくために経済的措置が必須となる。五個荘は、歴史的集落がもつ問題を潜在させている。歴史的集落や民家の将来を予感させている。歴史的なものが、みんなみんな資料館化していく動きは果たしてよいことと言えるだろうか。守らなければならないのは、モノではなく、生活そのものなのではないか。その場所固有の生活が維持され、建築の本来の機能が維持されてはじめて、まちの個性は存続しつづけるのではないか。古い町並みがみんな資料館と化していけば、日本の歴史的なものは生活とは断絶した単なる陳列物になっていくであろう。