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概要

chiisanamachi

58に存在し、あくまでも内部空間としての特徴を現代まで保有しつづけていることは大変貴重であると、北原啓司弘前大学教授は指摘している※2。「雁木」はあくまでも公共の空間であり、歩道の通路幅は大きく、しかもほぼ一定の幅員で連続しているのに対し、「こみせ」は私有地で個々に幅員の異なる半通路的な前面空間が連続しているのである。●私有地を公共空間と見なす考え方「こみせ」は内部空間でありながら、それが連続して連なっていることで、不特定多数の人たちの利用を可能にしている、言わば内部化された公的空間、あるいは内と外の中間的な領域空間であるといえる。この空間が何世代にもわたり存続されてきたことは、日本の社会風土において貴重であり、驚きでもある。私的領域が時代の変化の中でも変片方の「こみせ」から道を隔てて向かいの「こみせ」を見る.1995.9.12※2 北原啓司「スモ-ルア-バンスペ-ス」『まちづくりの科学』佐藤滋編著・1999年9月・鹿島出版会。北原啓司「「私」からほとばしる公共性・「参加」による意味の変換」『対話による建築・まち育て 参加と意味のデザイン』日本建築学会意味のデザイン小委員会編著・2003年4月・学芸出版社