ブックタイトルchiisanamachi
- ページ
- 60/222
このページは chiisanamachi の電子ブックに掲載されている60ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
このページは chiisanamachi の電子ブックに掲載されている60ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
chiisanamachi
60住民からは疑義や非難が予想される。そこで「こみせ」は公的空間であり公的財産なのであると定義したのである。「こみせ」は漢字では「小見世」と表現され、「外の人たちに自分(商品)をちょっと見てもらう」という意味である。この空間が公的な空間として見なされてきたことは、雪国の風土の中で地域の人々が大きく評価してきたということであり、地域の合意が脈々と受け継がれてきたということなのである。〈公有私用〉の解釈が江戸時代の小さな藩でなされてきたという事実は、わが国にも通りに面する建築物は公共的なものであるという考え方があったことを、現代に教えている。●望楼の火の見櫓がある町黒石は城下町である。慶長2(1597)年に津軽が統一された際、町の歴史がはじまったとされ、明暦2(1656)年、弘前藩から5千石で分地され黒石城が築かれ町が整えられていった。黒石の地理的位置は、秋田から大館を経て、蝦夷(北海道)・松前へ通じる浜山形町屯所・延べ170.4㎡(昭和21年建設)