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概要

chiisanamachi

71るため埋め立てられ、現在たんば田園交響ホ-ルの両側道路に面したところに、その土塁の一部を見ることができる。東と南の馬出はほぼ原形をとどめており、土塁馬出の遺構としては日本唯一の貴重なものといわれている。明治9年(1873)城郭取り払い令により翌年大半の建物は取り壊されるが、京都の二条城を模したといわれる壮大な大書院だけは取り壊しをまぬがれ、小学校や公会堂として利用されてきた。昭和19年、失火により焼失したが、明治になっても公共の施設として使われ、住民の力によって美しく保たれてきたものであり、文化財としての価値の高いものであったので、復元への気運が高まり、平成12年3月復元工事が竣工した。●視覚と味覚の魅力丹波篠山の魅力は、ひっそりとたたずむ城下町の町並みの視覚と、内陸の盆地特有の食材を活かした味覚であろう。視覚は、妻入りの商家が連続する河原町の町並みが田舎の城下町の風情を伝えている。その一角に「あめや」という小さな陶器屋があり、店内に丹波焼、立杭焼などが所狭しと並べられている。そして話し好きのおじさんがいる。器の説明や街の様子などいろんな話をしてくれる。切りよく引きあげないと延々と話が続く。おじさんの声を聞くと「ああ、今回も無事に帰ってきたんやなぁ」と感慨深くなる。