ブックタイトルchiisanamachi

概要

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77られるように昔ながらの地縁コミュニティを基盤とした生活が今も息づいている。一方で今日、地方でも生活は多様化し多様な情報手段によって多様なライフスタイルの形成が可能になっている。自分に必要な情報を得て、目標となる場を探し､相互の協力によって実現する組織コミュニティに参加することも可能な時代である。人の顔が見えて人の声の質がわかる身近な生活の単位をベ－スとして、いかに多様なコミュニティと関係しながら地域を運営していくかが､これからの地方の課題であるといえる。市町村合併は行政主導で進められている。住民の生活がどのように変わっていくのか、ほんとうに見えているのだろうか。合併の結果が本末転倒では困る。人々がその場所で住み続けていくために、時代が変わっても社会が変化しても変わらない普遍的なものがある。人間が共同して生活を続けていく上での普遍性である。生命体としての細胞の重要性を強く認識しなければならない。【参考文献】・『静岡県の百年』昭和43年12月刊行 静岡県・『「ほどよいまち」が創る「いくつもの日本」』 「自律的地域の構築に関する研究会」報告書 平成15年6月 国土交通省国土計画局監修・北沢猛「多重コミュニティが支える市民社会」 『明日の都市づくり―その実践的ビジョン』日端康雄・北沢猛／編著 2002年10月21日 慶應義塾大学出版会